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  • 2012.12.22 Saturday

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    「男の怒りをぶちまけろ」市川昆 「穴」 他

    • 2012.02.28 Tuesday
    • 20:14
     「男の怒りをぶちまけろ」
    主演の赤木圭一郎は、長谷川法世のマンガ「博多姉妹」に赤木圭一郎に心酔したチンピラが登場したのが印象的でした。余談になりますが、「博多姉 妹」は、題名から「博多っ子純情」の二番煎じのように思っている方も多いのですが、発表当時流行っていた「不倫ドラマ」とかを意識した部分はあるのです が、結構良い作品だと思っています。バブル景気の中で乱開発を続けていた建設会社の社員に向けて、登場人物の一人が言う「昔の人は国敗れて山河有りと言っ たけれど、その山河を滅ぼしているのが今のあなたたちだ」というセリフは、今も忘れられません。(「博多姉妹」の話になってしまった。)
    赤木圭一郎は、夭逝という側面から語られることが多いのですが、その背景には役に恵まれたということもあるのではないかなと思っています。この映 画での、喧嘩やガンアクション、ダイスの扱いにも長けている新聞記者という荒唐無稽な設定は、娯楽映画の主人公としては際立っています。

    「穴」
    監督の、こういった作品を僕は長い間知りませんでした。「変な映画」です。同時に、とても新しく、萌要素満載の映画です。それも、単に女性 キャラに可愛い要素があるといった程度の「萌」ではなく、なんとなく妙にずれていたり、テンポが狂ったり、はぐらかされたりといった、いろいろなものが連 動している本格的な萌です。
    とても魅了された時間を過ごしました。(でも、このところの仕事の引継ぎの疲れとかがたまっていて、少し居眠りをしました。)

    「事件記者 影なき男」
    「事件記者 深夜の目撃者」
    スポンサーの薬の宣伝シーンをどこに入れているかを楽しみにしてみるようになってしまった。

    「日本実話時代」
    劇場の前説の女性が、「日本スキャンダル時代」とタイトルをいった瞬間に、なんかあまり期待できない気がしたのですが、監督が福田純なのを見て、 安心しました。とても好きな映画です。良心的ではあるけれど、経営は破綻していた経済雑誌社。経営者が見つけてきた新しい編集長が、つぶれかけた出版社を イエローペーパーとして蘇生させる。しかし、同時に編集者たちは誇りを失っていく。
    劇中の展開で、上手だなと思ったのは、スキャンダル雑誌として売り上げを伸ばしながら、それまで事務の仕事を続けていた女性が「もう我慢できな い」と退職するような状態になった後で、新編集長がかつてのエリート新聞記者としての誇りを全て捨てるきっかけとなった「権力悪」と再び戦う状況に追い込 まれていく部分。それまでの「赤雑誌」の立場をかなぐり捨てて、巨大な敵に立ち向かい、当然敗北していくのだけれど、何の希望も描かれないラストに、どう してだか見ているほうはあまり暗い気持ちにならない描き方は見事だなと思った。なんだろう、見ていて、自分たちにも何かができるはずだみたいな確信が生ま れてくるのである。(ただし、所詮は吹けば飛ぶような存在という自覚さえ持てばだけれど。) 仕事は決まらないまま、失職しそうな今の僕には、妙に励まさ れる映画だった。

    「夜の牝 花と蝶」
    この映画、以前にもラピュタのレイトショーで見た気がする。ほとんど内容を忘れていたけれど、洋酒の闇ブローカーの話や、ラストの歩道橋上での宍戸錠とのやり取りのシーンなど、何となく記憶にあった。
    なんか、いろいろな登場人物が突き放されて終わってしまい、好きである。
    JUGEMテーマ:邦画

    評価:
    ---
    Happinet(SB)(D)
    ¥ 1,869
    (2011-12-02)
    コメント:主演の赤木圭一郎は、長谷川法世のマンガ「博多姉妹」に赤木圭一郎に心酔したチンピラが登場したのが印象的でした。奥主榮

    本多猪四郎 マタンゴ

    • 2012.02.08 Wednesday
    • 07:36
     WHホジスンの名前を覚えたのは、国書刊行会が出していたドラキュラ叢書に、幽霊狩人ものの連作が収録されていたっからだったと思う。ホジスン作品は、何 となく読んでいて、ホジスン作品を原作とした「マタンゴ」も、見たことがあると思っていた。(見たけれど、詳細は忘れていたと思っていたのである。) 今 回見て、たぶん、初めて見る映画であったと気がついた。

    「きのこの化け物に寄生される映画」が、こんなに怖いと思っていなかった。

    知覚を麻痺させ、肉体を乗っ取っていくきのこは、この映画の中で、漂着という極限状況の中で徐々にむき出しにされていく欲望やエゴイズムの象徴の ようでもある。最後まで理性を保とうとした語り手が、そのことを後悔し、飢えからの誘惑に負けた周囲の人間だけが至福へと至ったという世界観は、小松左京 の「飢えた宇宙」と同様、自分を放棄することが全体の利益や自らの幸福につながるという恐怖を描いていて、生々しい。

    かなり怖い映画であった。

    評価:
    ウィリアム・H・ホジスン,円谷英二
    東宝ビデオ
    ¥ 3,800
    (2003-12-25)
    コメント:知覚を麻痺させ、肉体を乗っ取っていくきのこは、この映画の中で、漂着という極限状況の中で徐々にむき出しにされていく欲望やエゴイズムの象徴のようでもある。最後まで理性を保とうとした語り手が、そのことを後悔し、飢えからの誘惑に負けた周囲の人間だけが至福へと至ったという世界観は、小松左京の「飢えた宇宙」と同様、自分を放棄することが全体の利益や自らの幸福につながるという恐怖を描いていて、生々しい。 奥主榮

    妖星ゴラス

    • 2012.01.29 Sunday
    • 21:51
    評価:
    円谷英二
    東宝
    ¥ 3,996
    (2004-02-27)
    コメント:宇宙の彼方から、黒色矮星が地球に接近してくるのである。時代は1980年代、、太陽系の中を有人宇宙船が飛び回っている時代であった。冒頭、日本の宇宙船がゴラスの針路を観測し、殉職したことに対する評価が、国内では異様に低く、国際的に人類を救うための犠牲として認知されてから慌てて政府が態度を一変させるという描写が、異様にリアルであった。 奥主榮

     東宝の特撮映画には、いくつも見逃している作品がある。「妖星ゴラス」もその一つであった。
    宇宙の彼方から、黒色矮星が地球に接近してくるのである。時代は1980年代、、太陽系の中を有人宇宙船が飛び回っている時代であった。冒頭、日 本の宇宙船がゴラスの針路を観測し、殉職したことに対する評価が、国内では異様に低く、国際的に人類を救うための犠牲として認知されてから慌てて政府が態 度を一変させるという描写が、異様にリアルであった。
    それにしても、なんという危機の回避の方法なのであろうか。中学時代、アニメーションを隣のクラスと僕のクラスの有志とで自主制作しようとして、そのラストに「地球が割れて、中からヒヨコが飛び出す」というのを考案したことがあった。大差ない気がする。

    「夢でありたい」
    いわゆるメロドラマなのだけれど、これだけ徹底して情けない、嫌な男や、家庭環境というのも凄まじい。でも、実際にもっと性質の悪い男というのはいるものだし、夫婦間でも強姦罪が成立する理由がよく分かる。


    私は忘れない

    • 2012.01.26 Thursday
    • 04:21
     「私は忘れない」
    離島での教育者の生活を描いた作品ということで、どうしても見たかった映画であった。原作、有吉佐和子。後半の、「どうしてみんなこの島を出て生 活しないの」というセリフを聞いて、バブル全盛の頃に自然災害に見舞われた島の報道で、同様の感想を口にして問題視されたアナウンサーのことを思い出す。 同時に、みんなが不便な場所を離れても、首都圏には住宅があまっている現在を思う。

    「すれすれ」
    冒頭の洋館を見ながら、考えてみたらウメズカズオ(FEPが変換してくれない)のマンガに出てくるような建物が、昔の東京には散在していたのだな と、ひたすらそのことを思う。ちなみに、僕の生家から歩いて二分のところに戦前の男爵の屋敷があったおかげで、うちの近所はインフラの整備が進んでいたの であった。

    「夜の歌謡シリーズ 命枯れても」

    遠い一本の道 2008年09月26日

    • 2012.01.19 Thursday
    • 06:32
     ラピュタ阿佐ヶ谷のモーニングショーで、「遠い一本の道」を見る。一九七〇年代の半ばに作られた、戦後三十年間の国鉄労働者の生活を描いた作品。例えば雨 宮処凛が「生きさせろ!」でまとめたようが「労働者使い捨て」のシステムが、一体どの辺から「整備」されていったのかということについて、改めて考えさせ られる作品。ラピュタ阿佐ヶ谷のモーニングショーは、良い作品に出会うことが多いのだけれど、今度の土曜日まで上映されるこの映画で終わる「左幸子特集」 は、どの一本も全くはずれがなく、とても面白かった。

    断崖の決闘 ほか

    • 2012.01.17 Tuesday
    • 07:32
     朝起きて、洗濯を済ませると、そのままラピュタ阿佐ヶ谷へ。

    「断崖の決闘」
    手塚真が「星くず兄弟の伝説」を撮ったとき、「学芸会だ」という批判をさんざん読んだ。誇張された表現が安っぽい戯画に見えることとか、それは分 かったけれど、なんだか確信犯みたいで、僕は好きだった。ちなみに、「星くず兄弟の伝説」と、黒澤明の「乱」は、同じ日に同じ吉祥寺の映画館で、ロード ショー公開で見た。「星くず」のほうが楽しそうに撮られた映画だなと思った。けして名画だとは思わなかったが。「断崖の決闘」を見ていたら、「星くず」を 思い出した。名画ではなく、むしろあちらこちら「ここが出来が悪い」と指摘できる映画かもしれない。だけど、楽しそうに撮られた映画だなと思って見てい た。

    「負ケラレマセン勝ツマデハ」
    これは、僕は傑作だと思っています。とても好きな作品でした。税金の話だったので、確定申告を毎年自分でしている身として、身につまされたのかも しれません。冒頭の、無秩序に走っていた自動車の記憶は、おぼろげにあります。交差点で交通整理をする警官は、幼い頃の僕にはヒーローでした。なので、た まりかねた内装屋の親父が事故多発の交差点での交通整理を始めることで、町内会の英雄になるというのは、よく分かります。

    「風と雲と砦」
    とても勇壮で英雄的な題名ですが、結構なさけない主人公たちで、僕は好きでした。山賊の首領のような女が魅力的でした。

    「可愛いめんどりが歌った」
    この映画だけ、結構早くからチケットが売れていて、人気作品のようであった。でも、僕にはつまらなかった。天衣無縫な女の子というのは、嫌いではない。でも、それがなんだか分からないものに従順になっていくことが「解決」みたいな映画は嫌なんだ。

    「かも」
    悪党を主人公にした物語というのは、なんかすっぽ抜けた悪党ぶりが描かれるほど面白いのであるが、この作品には愕然とした。自分が強姦してはらま せてしまった女が、生むことに拘ったとき、主人公の男は平然と「俺は梅毒だから、子供はカタワになるよ」と嘘を言い、堕胎させるのである。物語の中では、 踏みつけられた女(緑魔子)が、それによってよりしぶとくなって、男たちへの復讐としてあっけらかんと生きていくことが明示されるのだけれど、踏みつけた 人間が平然と生き延びることが現実なのだろうなとも思わせるのが魅力的な映画であった。

    現代サラリーマン 恋愛武士道他

    • 2012.01.09 Monday
    • 06:42
     「現代サラリーマン 恋愛武士道」
    なんとなくカラー作品ではないかと思っていたのだけれど、モノクロであった。この映画を見ていて、自分の物語作りの仕方に一つ反省点。映画の途中 で、登場人物たちがどう行動したらよいのかともたつくシーンがとても良かったのである。別にどうということのない描写なのだけれど、本当に無駄なもがき方 をするくだりがあって、それがとても良かったのである。僕は、自分で物語を書いていて、ついつい結末に向けて話を走らせてしまう傾向がある。以前から気が ついていて直そうと思いながら、ついつい急ぐと出てしまう悪い部分で、でも物語ってのはもっと楽しんで展開させたほうが良いなと改めて思ったのだった。走 りながら音楽を流す私鉄とか、風俗描写が懐かしかった。

    「女めくら物語」
    わりと印象的なポスターが、今の上映が始まったときからずっとかかっていた作品。期待していたほど面白くはなかったけれど、東京の花街のせせこましい街の描写が良かった。

    「脂のしたたり」
    もっと面白くなりそうな題材が、妙なナショナリズムで台無しになっている映画。しかも、どうして駄目になっているかという自覚が、指摘されても生 じないだろうという部分が決定的に間抜けな映画。戦前、軍需産業で、戦後派農耕器具のメーカーとなった会社の株が買い占められる。その背後には、日本の企 業をのっとろうとする「死の商人」や、戦前の特務機関の影がちらついてという題材は良いのに、どこかかみあっていないのである。主人公の造詣も薄っぺら だったし。

    「硫黄島」
    戦争を描いた映画は、敗戦からの時期が早いほど、今の戦争描写とは違う未完成で荒っぽい部分があり、それが魅力的である。作中での謎が解明しきら れないままに終わるこの映画、なんともいえない余韻を残す。「戦場でのことは忘れたい」という意思が貫けなければ生きていくことができないほどの体験をし た人々の中で、忘れることが出来ないまま変死への道をたどる主人公の「みじめさ」と「多面性」を徹底して描いていることが素晴らしい作品。芦川いずみがと ても魅力的なのであった。

    「若い樹」
    地方から転校してきた都会生活に似合わない転校生、美男子のスポーツコーチ、クラブ活動での恋のさやあて等など、一九八〇年代ぐらいまではかろう じて生き延びていた学園少女マンガのエッセンスが詰まった作品。監督が本田猪四郎で、東宝の技術部がクレジットされていたので、どこに使われているのかを 気にしながら最初は見ていたのだけれど、途中でそういう視点を忘れてしまった。(スクリーンプロセスとか、その程度であったのだろうか?) まだ私鉄沿線 の駅前には屋台の並んでいた風景、蕎麦屋やタバコ屋のたたずまい。そして何より、日本人の体型が懐かしかったりした。

    「ダニ」
    美人局の暮らしを描いた作品である。これが、なんだかとても気に入ってしまった。僕は、なんだかマトモに生きることができない人間を描いた作品と いうのが好きで、そういう人間の悔しさとか惨めったらしさが伝わってきて、良かったな。今回のレイトショーが楽しみになってきた一作なのでした。


    おへその大将 

    • 2012.01.08 Sunday
    • 18:02
     「おへその大将」
    助監督、ウルトラQシリーズの監督を何本か務めた方ではなかったろうか。大阪の、兵器廠跡の盗掘集団「アパッチ」を描いた作品。あまり期待しない で見に行ったのだけれど、とても面白かった。個人的には、アパッチに対する取締りの強化を報道する新聞記事の片隅の、「太陽族の青年逮捕さる」とか「女学 生自殺 ジェームス・ディーンの後を追って」といった見出しが面白かった。時代的には、朝鮮戦争による金属受容が一段落したことに加え、取締りの強化でア パッチが仕事をなくしていく次代。太陽族については、僕は山田風太郎のミステリー「太陽黒点」がとてもすきなのだ。何度か書いたのだけれど、もしも岡本喜 八が「太陽黒点」を映画にしていたら、凄い傑作ができたろうと思っている。
    この映画の新珠三千代は、とても美しかった。理想に燃える青年医師の妻の役なのだけれど、生活苦に追われる表情がとても魅力的だった。

    「悪の紋章」
    以前に見たことがあるが、完全に忘れていた。以前と同じく、やるせない気持ちになって見終わった。

    情無用の罠

    • 2012.01.05 Thursday
    • 07:29
     朝、妻に雑煮を作ってもらった後で、一人でラピュタ阿佐ヶ谷へ。今年の第一上映の「情無用の罠」を見る。見たことを忘れていたのですが、確かに前にも見たことのある映画で、好きな映画だったので、再見できて良かったです。
    汚職事件を隠すために行われた殺人事件、その犯人に仕立てられそうになった事件とはまったく無関係の主人公の「俺はただ、平凡な結婚をして、子供 の二三人もできればよかったんだ。それだけの夢を見ることの、どこが悪いんだ」という叫びが、以前に見たときよりも切実に感じられました。

    高度成長気前の、工事現場だらけの東京の風景を見ることができるのも、僕には楽しいのです。

    「故郷は戻りなりき」 「東京夜話」

    • 2012.01.04 Wednesday
    • 07:41
     「ひっぴぃ・まりぃの伝説」という小説には、僕の十代半ばがかなり強く投影されています。三十五年前に通った、高校への通学路をまた歩いてみたくて、国分 寺へ行きました。十数年前にも行ったことはあるのですが、なまじ地元の地理に詳しい人と一緒だったので、かえって「こっちのほうがいいよ」とか言われて、 ぜんぜん違う道を歩いていしまいました。

    今回、一人で歩いていて、地形の起伏に富んだところは、家がかなり建て変わっていても、迷わずに歩けました。(高校時代、燕の巣を落とした不動産屋があって、嫌だなと思ったのですが、まだ営業していました。好きだった古本屋や本屋は、もうありませんでした。)

    庭に、蕗が植わっていて、通るたびにころぼっくるを連想していた家は、もう見当たりませんでした。(道を間違えたのかもしれませんが。) ときど き夢の中に出てくる。廃屋のようなアパートを見つけました。実在していると思っていなかったし、当時からうらぶれていたとはとても思えないので、夢の中の 建物は僕の創造かもしれませんが。)

    高校の裏手の、職員宿舎から裏道に出る舗装されていない道は、グランドとして整備されていました。以前は、細い道が入り組んで通っていたあたりは、新しくできた広い道路になっていました。

    完全に消えているというのは、ちょっとショックなものです。

    通っていた高校も、周囲の風景も、見知らぬものになっていました。バス停にあって「おとこ教室」と読み間違えた「おこと教室」の看板も、もうありませんでした。

    混乱するばかりなので、高校のときはめったに乗らなかったバスに乗って国分寺まで戻ると、バス通り沿いにはなんだか見覚えのあるものがいくつか残っていたようでした。ちょっと残念でした。

    国分寺の駅ビルで、荻窪にあるブラームス亭という洋食屋の支店で飯を食い、阿佐ヶ谷に戻ると、ラピュタ阿佐ヶ谷で映画を見ました。

    「故郷は戻りなりき」
    悲恋ものなのですが、主人公の少年の家族がソウルから引き揚げてきていること、脱力して寝てばかりになった父親に代わり、長男が闇の行商をしなが ら一家の生活を支えていること、やがて大きな町に出来たマーケットに八百屋を開くことで生活が安定することなど、昭和二十年代の生活史の参考になる描写が たくさん出てきました。

    「東京夜話」
    パージが大きな事件であったにも関わらず、映画の中でパージが描かれることはほとんどありません。パージの時代の映画会社がどのようであったがの資料が多いことに比べ、映画はほとんどパージを描きません。
    この映画の中には、パージによって外交官の職を失った男が登場し、学生運動に参加したことによって拘留され、就職の内定を取り消される学生が描かれます。
    二人の学生が釈放されたとき、大学では学生たちの間で英雄のように扱われけれど苦学生であった一人は自死へと追い込まれ、裕福であった一人は職に就けなくとも生活には困ることはない。あまり描かれなかった世界に触れることができました。
    ちなみに、パージによって失職した外交官(台詞の中に、「貴族」という言葉が出てくるので爵位があったのかもしれません)の、「高輪の屋敷」へのこだわりや、人を不幸にしかねない自尊心の持ち方は、僕には遠いものには思えません。とても共感できるものでした。


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